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No.05 身の回りのあらゆる場所で大活躍!インクジェット技術

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リケジョ リポーターの潜入取材 INNOVATION REPORT インクジェットで、こんなこともあんなこともデキるなんて!目からウロコ、“インクジェットの富士フイルム”の技術力!

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PROFILE [ リポーター紹介 ]

  • 写真:渡辺 悠子

    渡辺 悠子[ YUKO WATANABE ]

    プロフィール

TECHNOLOGY [ 技術紹介 ]

実は私たちの身の回りのあらゆる場所で活躍しているインクジェット技術!
イノベーションリポーター渡辺が、
ご担当者の相原さん、伊藤さんにお話しを伺いました!

写真:アドバンストマーキング研究所 伊藤さん インクジェット事業部 相原さん イノベーションリポーター渡辺

[インクジェット技術について]渡辺 : 今回、“インクジェット技術”について取材させていただくのですが、
やっぱり“インクジェット”と聞くと、私は家庭用のプリンターで
紙に印刷する技術なのかなというイメージですが、どうなのでしょうか?

相原 : いまおっしゃっていただいたように“インクジェット”というと、一般的に最も思い浮かべやすいのは家庭用のプリンターかと思います。
でも実はそれだけじゃないんです!家庭用のプリンター以外にも、今“インクジェット技術”はみなさんの身のまわりのあらゆる場所で使われていて、どんどんその活躍の場所を広げているんですよ。

渡辺 : そうなんですか!

相原 : はい!インクジェット技術には、時代の変化と共に高まってきているニーズに合致する、大きなメリットがあるんです。 例えばこれまでですと、「印刷」という言葉が表すように、1つの“印”、つまりハンコのような型をしっかりと作って、それを元に大量に刷るという方法があると思います。

一方、インクジェット技術は現在、個人のニーズや時期などに合わせて、デザインを自由に変更したり、スピーディにアップデートしていくことが多くの業界で求められています。
その点、インクジェット技術ならば、物理的な“型”を作ることなく、データを用意するだけで、新しいデザインをたった1つだけ作ろうとしても、安く早くできるわけです。

渡辺 : それは便利ですね!具体的には、インクジェット技術はどのような場所で使われているのでしょうか?

相原 : まず、写真やパンフレットなど出版関係がイメージしやすいかと思いますが、
服や靴、カバンなどのファッション、そして、飲料や食品のパッケージや、ほかにも壁紙やタイル、さらに、椅子などの家具や、スマホや自動車などの機械製品など、いわゆる「衣・食・住」のすべてのシーンで、インクジェット技術は活躍しています。

渡辺 : ほんとに“すべてのシーン”ですね!!
でも、ちょっと想像するだけでも、プリントする材質も形状もいろいろあって大変そうなのですが、それら全て対応していく技術があるということなのですか?

伊藤 : そうなんです!いくつか代表的な例を用意してきましたので、そちらをご覧いただきながら、その技術についてご紹介しますね。

渡辺 : お願いします!えっと、まずそちらは、靴やクッション、ファッション系のものですね?

伊藤 : はい。実は、だれもが知っている有名ブランドの製品も、インクジェット技術でつくられていることもあるんですよ!
デザイナーさんが創り出したデザインを、色の美しさや、繊細なグラデーションまでしっかり表現して商品化できるように、生地素材に合わせたベストなインクを開発して使っています。高級ブランドですと、やはり大量生産ではなく、そのシーズンにあったものを少量生産することになるので、インクジェット技術のメリットを活かせるわけです。

渡辺 : え!ブランドものにもインクジェット技術が使われているケースがあるんですね!知りませんでした!ファッションって、生地1つとっても、シルクや綿、合成繊維とか素材の違いもあるし、革製品だと表面がツルツルじゃなかったり、いろいろありますよね。インクの種類も用途に合わせて開発しているのでしょうか?

伊藤 : そうですね。製品を成形する工程で熱を加えるものもありますので、素材や工程にあわせてベストなインクを開発し、提供しています。将来的には1つのオールマイティなインクで描けるように、研究開発に取り組んでいます。

渡辺 : すごい!ファッションに使う以外では、インクって、ほかにはどのような種類があるのでしょうか?

伊藤 : 大きく分類するとまず、「水性インク」、「油性インク」。
次に主にプラスチックの素材などに使用する、紫外線の光で定着する「UVインク」、あとは、スマートフォンなどの電子回路などを基板にプリントするための「金属系インク」、他にも、ケーキに絵やメッセージをいれたり、お薬の誤飲を防ぐための情報をカプセル自体にプリントできる「可食インク」などがあります。

渡辺 : 電子回路や、薬のカプセルへのプリントまでできちゃうんですか!
絵柄とかの「美しいデザイン」だけじゃなくて、そういう「情報」という分野でもインクジェット技術が…驚きです!!

写真:インクジェット技術の代表的な例

伊藤 : ありがとうございます。もちろん、「美しく描く」ということはとても重要ですし、デザインをカスタマイズできることは、経済面でも大きなメリットがあるんです。
例えばこちらのタイルをご覧ください。表面が自然の石材のように見えますが、これもインクジェットで描いた絵なんです。

渡辺 : わ!ほんとだ…凹凸のある石の材質に見えるのに、さわるとスベスベです!

相原 : 経済面でのメリットと申しましたが、例えば家を建てる時などに、好みのデザインを選んでもらってから、無地のタイルにインクジェットで描けば、家ごとに異なるデザインのタイルを必要な枚数だけ作れて、急な追加オーダーにもすぐに対応できます。全く無駄がないんですね。さらに、普段保管しておくのは無地のタイルだけでよいので、デザイン毎の在庫リスクも減らすことが出来ます。

渡辺 : インクジェット技術を導入した企業にとっては、経済的にもエコの観点からもメリットがあるんですね!それにやっぱり、デザインが選べるとか、自由度があるのはお客さんの立場としてはすごく嬉しいです!

伊藤 :デザインをカスタマイズしたいニーズはどんどん増えていて、例えばこういったお菓子などのパッケージですと、期間や地域限定などのデザインのバリエーションも、スピーディーに対応できるインクジェット技術が活躍しているんです。

渡辺 : たしかに!バレンタイン限定デザインとか、特別な数量限定フレーバーとかよく目にしますし、そういうのって買っちゃいます!これは、どうやって描く仕組みになっているんでしょうか?

写真:SAMBAヘッド

伊藤 : はい。カンタンに言うとヘッドという装置でインクを吐出させていることになります。例えばこちらに用意したSAMBAヘッドですと、この小さな部分に2048個の穴があって、そのひとつひとつから1秒間に数万粒のインクが飛び出すんです。

渡辺 : そんなにたくさん!…肉眼では、その穴が全く見えないです!

伊藤 : 解像度の高い美しい絵を描くために、穴はすごく小さく作ってあります。そこから出てくるインク粒子は2ピコリットルで、言い換えると1兆分の2リットルです。直接穴を見るのは難しいですね。(笑)

渡辺 : まったく見えません(笑)
インクだけじゃなくて、ヘッドの、こんな小さな穴をキレイに作る技術力もあるってことですね…すごい。

伊藤 : 富士フイルムには様々な分野で培った知見とノウハウがあって、材質や用途に応じたインクを開発する“化学の力”、
様々な条件でインクを正確に飛ばすヘッドを実現させた“精密加工の力”、写真フィルムで培った独自の“画像処理の力“の3つを兼ね備えてます。
さらにそれらを統合(インテグレート)し、お客さまの求めるモノを提供できることが強みなんです。

渡辺 : いいインクと、いいヘッドがあるだけではダメなんですね!?

写真:トランクや、車の形の押し出し成型のモデル

相原 : そうなんです。例えばこちらに用意したトランクや、車の形の押し出し成型のモデルを見ていただくと1つの例としてわかりやすいと思いますが、製造過程で絵柄をプリントした後で、変形させる工程がある場合がありますね。

渡辺 : あ!変形した後に正しいデザインになるように計算しないといけないんですね!

相原 : おっしゃる通りです。ほかにも3Dプリンターのインクとヘッドで使う、立体構造を描画するシステムなどもありますが、そもそも「解像度の高い美しい画像」を描き出すということ自体、高度な画像処理システムがあってこそなせる業なんです。

渡辺 : なるほど…!たしかにインク、ヘッド、画像処理システム、3つがそろわないとダメですね!そのために必要な様々な知見とノウハウがある…まさに“インクジェットの富士フイルム”ですね!

  • インクジェット技術について
  • 富士フイルムのコア技術について

インクジェット技術の全容がわかる限定映像はこちら。

VISION [ 将来展望・導入事例 ]

インクジェット技術の
導入例と今後について

渡辺 : インクジェット技術で、これからどんなことができるようになっていくのでしょうか?

伊藤 : 実は、インクジェットで新しいことを生み出すための研究開発装置も富士フイルムが作っていて、こちらがその「DMP2850」という産業用マテリアルプリンターの実機です。

DMPプリンターについて

渡辺 : インクジェットの研究開発のための機械がそもそも富士フイルム製なんですね!なんていうか、大元から全部ですね…!こちらのプリンターは大学や企業の研究機関が使っているのでしょうか?

相原 : そうですね。プラスチック・ガラス・金属シート・シリコン・細胞膜・ゲル・薄膜・紙など多様な素材に対応していて、インクも極少量から、また、温度を変えても実験できるようになっているので、様々な研究機関でご採用いただいています。

写真:DMP2850

写真:DMP2850

写真:DMP2850

渡辺 : 使用分野の説明がこちらのボードに書いてあるのですが、グラフィックだけじゃなくて、3Dプリンターやライフサイエンス、ディスプレイにケミカル…ほんとに、あらゆる新しいことの始まりがここって感じがします!なんだろ、スマートフォンとかの薄膜ディスプレイやウェラブルデバイスなどの先進技術や、DNAチップみたいな医療系とか、いろいろ想像が膨らみます!3Dプリンターの実験もできちゃうんですね!

相原 : はい。インクが実際どう飛んでいるかもカメラで確認できるので、3Dで複雑な構造物をつくるような研究にも貢献しています。

渡辺 : なにか、研究から製品化までの、実際の導入事例をお伺いしてもよろしいでしょうか?

相原 : そうですね。一例ですと、車の部品メーカーさまでの例があります。
例えば、車のエンジンなどを開発するときに、様々な検証のために立体のプロトタイプを作ります。その際、まず粘土などの材料でエンジンの形をつくって、次にそれを砂で固めて型をとる。そうしてできた砂型に、金属を溶かして流し込んで固めて、製品のプロトタイプができるわけです。

渡辺 : なんだか大変そうですね…!

相原 : この砂型の部分を、設計データから直接、インクジェットで作ってしまうことで、従来の工程数を減らすことができるんです。

渡辺 : え!どうやってですか!?

伊藤 : 砂の層に対して、インクジェットで接着剤をつけていくんです。 そうすると、接着剤の部分だけが固まる。これを何層もくりかえしてくと、設計データ通りの立体物のための砂型をプリントすることができる仕組みです。

渡辺 : なるほど!!3Dプリンター的な使い方なんですね、すごい便利…。

相原 : 3Dプリンターでいうと、お医者さんが説明用に使う心臓などの臓器模型もやっていますね。
内部構造の部分まで正確につくれますからね。

渡辺 : そっか!例えば私の臓器とかも、CTとかでデータをとれば実際に取り出さなくても、手に取って観察できる模型として再現できちゃうわけですね…!
インクジェット技術って、身の回りのあらゆる場所で活躍してることがよくわかったのですが、本当に、自分たちの生活の便利さや、健康とか、これからの未来をいろんな形で支えてくれるんだなって思いました!

伊藤 : そうですね。「インクジェット=家庭用プリンター」という一般的なイメージですと、紙に絵を描く用途だけと思われがちですが、この技術は色をつけるだけじゃなくって、細かいもの、複雑なものを効率よく作るのにも適していると私は思ってます。今後は目に見える美しい絵の部分はもちろんですが、それだけじゃなくて、人の生活を便利にするようなモノづくりという分野にも、どんどん活かしたいという想いで研究を続けています。

イメージ図:3Dプリンターの使用例

相原 : インクジェット技術は、これまではどちらかというと絵を描くことが中心でした。しかしこれからは衣食住の各シーンでも、より機能の方に拡張していこうとしています。例えば3Dの技術と、電子回路などの配線を描く技術などを組み合わせていったり、ほかにも布などのソフトな素材に配線をプリントすることで、ウェラブルなセンサーで健康や安全を支えるなど。富士フイルムは「インク」も「ヘッド」も「画像処理システム」も、さらには多くの素材・材料までも保有していますので、新しいことをどんどん提案しようとしています。これまでのやり方がこんなに効率的に進化する!とか、今まで不可能だったことができるようになる!とか、インクジェット技術がもつ大きな可能性をもっと広めていきたいですね。

渡辺 : 本日はありがとうございました!

インタビューを終えて

渡辺 悠子

インクジェットの技術についてわかりやすく教えていただいて、化学、機械、電気、情報などの様々な分野の専門的な力が結集し、次々に新しい可能性を生み出していっていることがわかりました!現在も身のまわりにある様々なインクジェット技術の成果が、この先もっと私達の生活を豊かにしていくと考えるとワクワクします!
今回も楽しく取材をさせていただき、ありがとうございました!!

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渡辺 悠子[YUKO WATANABE] Age23 理系専門分野:ロボット工学

趣味はアニメ、マンガ、映画、DVD鑑賞、聖地めぐり、カラオケで、スポーツはバレー、テニス、バスケ、長距離走を経験してきました!かなり広く浅く、スポーツ系も文化系もかじっています。「理系・工学系で学んできたことが、リポーターとして活かせることになってとても嬉しいです!精一杯がんばります」

写真:渡辺 悠子[YUKO WATANABE]

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